日本酒ファン必見な「ナイアガラデ燗タージュ」! 吉祥寺の「にほん酒や」で妙技を味わってきた!
「デキャンタ」という言葉をお聞きしたことはありますでしょうか。
正確には「デキャンタージュ」といい、ワインを飲む際に行われたりします。一度ワインを別の容器に移して、古いワインはワインに溜まった澱を取り除くし、若いワインの場合は空気にたくさん触れさせることによって、香りを引き出したり味をまろやかにする効果があったりします。
あれです。漫画「神の雫」で主人公の雫がワインを別の底が広いガラス瓶みたいなものにすごい高いところからつーっと垂らしている奴です。読んでない人ごめんなさい。
さて、そのデキャンタなのですが、京都の「若水」というお店にとあるデキャンタの技を見せてくれる方がいるというお話がありました。しかも、そのお酒はワインではなく、日本酒で、さらには燗酒(あたためたお酒)だというのです。
その技の名は「ナイアガラデ燗タージュ!」
気になりますよね。
そんな「若水」の作石さんが、吉祥寺の「にほん酒や」さんの三周年記念イベントにゲストで参加してお燗をつけてくれるというのだから、これは行かなければなりません!
というわけで行ってきました。まずはお通しの白和えをいただきます。
最初はよく冷えたにごり酒からいただきました。
いや、だって暑かったし、汗かいちゃったし。
そして密かに今日の入荷で一番狙っていた、ガツです!
ただのガツじゃありません。実はこれ、豚とかではなく、鮪のガツ(胃袋)なんです!
豚とかのホルモン系にしか見えませんよね。でも、鮪なんです。なので全然獣臭さというか、動物っぽさが無いのですね。湯通ししてあるそうで、とても美味しくいただきました。
めちゃめちゃ美味しかったんですが、いつも入るわけじゃなく、1年に数回しか出回らないそうです。次に入荷したときも忘れずに行くようにしなくては……
そして、作石さんがお土産で持ってきた風の森(奈良のお酒です。超美味しい)の11BY(つまり、12年ぐらい前のお酒)をいただいたり
このお店に来たら必ず頼む、季節の野菜盛り合わせを頼んだり
あ、ちなみにこの写っているにんじんは紫色の皮のにんじんで、パープルヘイズという品種だそうです。あと奥のブロッコリーも何気に紫だったりします。これがまた美味しかった!
そうこうしているうちにお酒が空っぽになったので、頼みました。
「ナイアガラデ燗タージュ」をお願いします!
どどーん!
これは、にほん酒や店長さんの高谷さんによるナイアガラデ燗タージュです。
さて、ここでちょっと説明が必要でしょう。いったい何をやっているのでしょうか。
まず、上の器で燗酒を作ります。このときの温度は、普通に飲むよりも高い65℃ぐらいにしたそうです。
それを、下の器にこのように注ぎます! これぞナイアガラ!
これによって空気にたくさん触れて冷めて、ちょうど飲み頃の温度(45℃から50℃ぐらい)になるというわけです。いわゆる燗冷ましと呼ばれるものに近くなるのですね。しかも空気にたくさん触れることによって、味もまろやかになります。
いやー、美味しい! まろやかになったので、夏場はこちらの方が美味しいんじゃないでしょうか。ちなみにデ燗タージュしてもらったのはこちらのお酒です。
あまりにも美味しいので、オイルサーディンを追加しちゃったり何かしちゃったり。
まあ、その、あれです。
本当はこの辺でお酒やめとこうと思ったのですが、あまりにもナイアガラデ燗タージュにはまってしまったので、今度は本家の作石さんにもつけてもらいました。
そして最後は夏の冷やしラーメン(いつもはシャモロックの塩ラーメン。これも絶品!)で〆です。いやー、美味しかった!
作石さんがゲストなのは今晩だけですが、にほん酒や店長さんもナイアガラデ燗タージュはマスターしたとおっしゃっていたので(現に作ってもらっています)、今後はいつでもお願いすることができそうです。
というわけで、飲みたい方はいますぐ吉祥寺へ!
京都が近い方は、「若水」さんに行くといいでしょう。
いやー、ほんと、燗酒ファン、日本酒ファンは一度は味わってみるといいですよ!
ナイアガラデ燗タージュ、恐るべし!
【にほん酒や】
住所:東京都武蔵野市吉祥寺本町2-7-13 レディーバードビル101
電話番号:0422-20-1722
営業時間:8:00〜14:00 17:00〜24:00
定休日:木曜日
【若水(wakamizu)】
住所:京都市上京区上御霊中町455の10
電話番号:075-431-2203
営業時間:11:00〜14:30 17:00〜24:00
定休日:日曜日
(※)これらの写真は全てミイルで撮っています
投稿者:杉村 啓 ミイルアカウント:mumu カテゴリー:食べたい!コラム